世に節税方法はいろいろありますが、一つの方法として不動産を運用するというものがあります。ただ、不動産を買って節税になるということは、投資として失敗しているということなので、おすすめはしません。
不動産投資で節税になるということは、投資が失敗していることでもある
不動産を運用して節税になるのは、不動産投資の収支を悪化させて赤字にして、黒字になっている本業の利益と相殺させるからです。
単純に経費を使いまくって赤字にするのではなく、減価償却費という経費を使うことで、お金が出ていかなくても経費を増やすことができ、結果として収支を赤字にすることができます。
不動産の運用が赤字になれば税金は安くなるかもしれませんが、赤字であるということは投資が失敗しているということでもあります。
投資した初年度は諸経費が多くかかるので赤字になるのは仕方ありませんが、2年目以降でも赤字だと、あまり筋の良い投資とはいえません。
節税にはなるかもしれませんが、管理が必要になったり修繕が必要になったり、手間がかかって節税以上の手間がかかる可能性もあります。
税金は安くなっても、お金は減る可能性がある
不動産投資で赤字を出せば、税金は安くすることができるかもしれません。
減価償却費を大きく(木造の物件や中古の物件を購入)すれば、赤字を大きくすることもできるでしょう。
しかし、減価償却が大きいということは、耐用年数が短いということであり、それは物件が古くなってきて価値が下がってきているということでもあります。
もちろん中古でも木造でも住みやすい物件はたくさんあります。
しかし、一般的には中古より新築、木造より鉄筋、地方より都市部の方が賃貸の需要は高いです。
そういった需要を考慮せずに節税だけを考えて不動産の運用をするのは、投資とは言い難いところがあります。
中古の物件を購入して、減価償却費を大きくして節税ができたとしても、物件自体の修繕や維持管理にそれ以上にコストがかかることもあります。
節税が年間20万円できても、維持管理費や固定資産税、管理費や修繕積立金の増額などで年間15万円追加でコストがかかっていたら、5万円しか手元に増えていません。
節税目的で不動産を買ってはいけない
不動産投資は金額も大きく、人が住む場所でもあるので、節税だけで物件を選ぶことはやめたほうがいいでしょう。
節税を考えるなら、小規模共済、役員報酬の金額設定、社宅の活用など、他にもやれることはいろいろあります。
お金が余って仕方ないとか相続対策ということがあるなら別ですが、そうでないなら、安易に不動産投資で節税は考えない方がいいです。
やるのであれば、むしろ逆に不動産投資で黒字にして、税金を払うぐらいになることを目指しましょう。
税金を払うということは儲かっているということであり、その方が手元には多くお金が残るでしょう。
▪️編集後記
昨日は宮城県へ出張。雪が心配でしたが、良い天気でした。
移動中にブログやメルマガなど。
▪️娘日記
早朝に自宅を出て、帰宅したのは22時ぐらいだったので寝ていました。
帰宅したときの物音で少し起きてしまいましたが。