社員を雇っている場合は、年末調整は今ぐらいから準備を始めるといいでしょう。年末は何かと忙しいですし、年始に年末調整をやるのも少し違う気がしますので。
年末調整の準備は10月から
2024年(令和6年)の年末調整も、もうすぐスタートします。
今年は定額減税の処理もあり、例年よりイレギュラーなことがあります。
国税庁でも、年末調整の案内ページが公開されています。
https://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/index.htm
「年末調整」という言葉から、12月ごろから処理を着手するイメージもあるかもしれません。
ですが、できるだけ早く着手すべく、10月ごろからスタートすることがおすすめです。
年末は何かとやることが多いものです。経理だけでなく、営業でも今年中にクロージングしたい案件も出てくるでしょう。
プライベートでも、実家への帰省や家族とのイベントなど盛りだくさんになりがちです。
少なくとも年末調整は、年末ではない時期から着手しはじめても良いでしょう。
何を準備するか?
10月から準備するといっても、具体的に何を準備すべきでしょうか。
紙でやるか、データでやるかの確認
まず、そもそも年末調整の作業を紙ベースでやるのか、クラウドを使ってデータでやるのかを決めておく必要があります。
紙だと、従業員に扶養控除申告書や生命保険の控除証明書を提出してもらう必要があります。
また、紙で回収した情報を、年末調整ソフトに入力する作業も必要になります。
クラウドでやる場合(freee人事労務、SmartHRなど)、扶養控除の申告書や生命保険の控除証明書の紙原本は不要です。各従業員がそれぞれシステム上で必要な情報を入力してもらう形になります。
入力の手間などが省ける分、クラウドの方が手間は減りますが、紙の方が慣れているという方もいるので、どちらの方法でやるかは事前に方針を決めておくほうがいいでしょう。
給与データの整備
freee人事労務やMF給与計算などのクラウドソフトで給与計算をしている場合は、そのまま年末調整の手続きに進むことができます。
しかし、給与計算をExcelで行っている場合(社長一人だけの法人であれば、給与計算はExcelで十分です)、そのExcelデータを年末調整ソフトに入力する必要があります。
給与計算をExcelででも作成していれば、そのデータを年末調整ソフトに入力すればいいですが、役員報酬しかない場合、毎月細かく給与データを作成していない場合もあるかもしれません。
給与明細や給与台帳は作成が必要ですし、年末調整のときにも利用するので、役員報酬のみで毎月支払額が一定でも、給与データは毎月整備しておきましょう。
資料の配布
従業員がいる場合、その従業員に、扶養控除の申告書や生命保険の控除証明書を提出してもらう必要があります。あるいはクラウドでやる場合は、その情報を従業員に入力してもらう必要があります。
11月には提出完了してもらうように依頼をしておきましょう。
年末年始を繁忙期にしない
年末は年末調整以外にも何かと慌ただしいものです。
12月決算であれば決算や申告の作業もありますし、経理以外にも、営業で年内に契約を固めたい案件もあるでしょう。
仕事以外でも、忘年会などで夜も予定が入りがちです。
年が明けたら、気分的には年末調整などに時間を使わず、新しいことを始めたいものです。
いつまでも去年の作業を引きずっているのももったいないです。
年内に終えられるものは、年内でケリをつけるようにしましょう。
年末調整については、10月から着手できるものです。
年末年始を経理の繁忙期としないように、早めに動きましょう。
▪️編集後記
昨日は会計士業。途中で歯医者でクリーニング。
最近はランもできておらず、首・腰が痛み始めています。やはり運動は大事であることを痛感しています。
▪️娘日記
何となくですが、初めて見る表情が増えた気がします(気のせい?)。あとは昼夜逆転が正常になればいいのですが。
朝に外の景色を見せたり「おはよう」と声をかけたり、夜は少し電気を暗くして1日のリズムをつけてもらうようにしています。