月次決算を、可能な限り月初1日目で終わらせるためのアイデアをまとめます。
前提:まとめてやらない(毎日 or 毎週経理)
前提として、1ヶ月ごとにまとめて経理をやろうとすると、月次決算の早期化は難しいです。
出張の交通費ぐらいであれば、1ヶ月前でも覚えてるかもしれませんが、消耗品を何を買ったのかなんて、1ヶ月前にもなるとあまり覚えていないと思います。
銀行預金の残高を合わせるのも意外に大変です。クラウド会計で自動連携されるとはいえ、「この出金なんだっけ?」となることはけっこうあります。
できれば毎日、あるいは1週間ごとに細かく経理をしていきましょう。
前日もらった領収書を次の日の朝にExcelなどで記録をつけておき、クラウド会計ソフトを使ってる場合は同期をして入出金の記録をつけておく、というのをやっておくと、記憶が鮮明なうちに経理が完了します。
具体的な対策(案)
業種によっては難しいものもあるかもしれませんが、一般的にできそうなアイデアとしては、以下のようなものが考えられます。
売上:月末に請求書をまとめて出す
請求書の発行は、できるだけのその月の月末までにまとめて集計して、月末か月初1日目に発送したいところです。
今はクラウド会計ソフトでも請求書の発行ができますし、時給制などで稼働量に応じてチャージする場合にも、Excelなどで集計できます。
月末の時点で、その月の売上が把握できるようにしておきたいところです。
給与:翌月払いにしない&概算でもいい
給与の支払いは「月末締め、翌月25日払い」だったりすることが多いと思います。
月末締めだと、給与計算が締まるまでその月の人件費が入らず、月次決算も遅れるので、「15日締めの当月25日払い」とかにして、その月の中で完結させてしまいたいところです。
社員数が多いと、残業代やインセンティブの計算で時間がかかってしまいますが、社員数が少なかったり社長ひとりしかいない場合であれば、給与計算は大きく時間はかからないと思います。
あるいは、支払い日を変えるのが難しい場合は、とりあえず概算で人件費を集計して、確定値は後から調整するという方法もありです。月次決算は厳密に正確な数字を出す必要はなく、速さが大事なので。
借入金:返済予定表を見て、1年分の仕訳を入れる
借入の返済には元本と利息が含まれていますが、銀行口座からはまとめて引き落とされてしまいます。
利息が5,000円、元本返済が40,000円だと、45,000円が銀行から引き落とされます。
なので、両者を区分する必要があるのですが、毎月やっていると時間を取られます。
クラウド会計ソフトだと取引を推測してくれる機能がありますが、利息と元本の区分は推測してくれませんので、やはり手動で入力が必要になります。
なので、以下のような仕訳をあらかじめ入れてしまいます。
利息 5,000 / 借入金 5,000
このように、利息の金額をあらかじめ経理で入力しておき、銀行から引き落としがあったときに以下のように経理で入力すると、
借入金 45,000 / 預金 45,000
差額で利息と元本を分けることができます。
利息の金額は、返済予定表を見れば将来の金額もわかるので、先に1年分の利息を入力しておくと、出金があるたびに借入金の返済の経理がすぐに完了できます。
早期化によって、精度が上がる
あくまで一例ではありますが、月次決算を早めるためのアイデアをまとめました。
月次決算が翌月の20日にならないと出なかったり、場合によっては翌々月になっていることもあるかもしれません。
1ヶ月以上前の決算を見ても、記憶も曖昧になりますし、打てる手も限られてしまいます。
会社の規模や社内のリソースにもよりますが、目標としては翌月の1日には月次決算を完了させるところまで目指したいところです。
その方が、間違いに気づきやすいので、逆に決算の精度が上がることもあります。
月末は追い込みで忙しくて、月初になると落ち着くという会社もあると思います。
そのちょっと落ち着いた時間帯で、月次決算をやってしまうというのもいいのではないかと思います。
▪️編集後記
昨日は自宅で作業した後、歯医者へ。現金を全然持ってなくて、お会計のときに支払いができず焦りました。
治療が一段落したら、キャッシュレス決済ができる歯医者に切り替えようかと考え始めてます。
その後カフェでブログ。