お盆に、死を想う

お盆が終わりましたね。お盆というと「夏休み」というイメージがありますが、死者をお迎えし、おもてなし、再び送り出すことをいいます。死生観を意識する貴重な期間ともいえます。

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奈良・京都の送り火

昨日(8月16日)に、京都で五山の送り火がありました。大文字とかは有名ですね。
その前日の8月15日には、奈良でも送り火があります。奈良公園から見える高円山というところで大文字焼きを行って、死者をお送りします。

送り火とは、お盆に帰ってきたご先祖様を再び死後の世界に送り出すために行うものです。
8月13日に「迎え火」をして亡くなったご先祖様を(きゅうりの馬車で)お迎えし、14日・15日をかけておもてなしをして、16日に「送り火」をして再びあの世(彼岸)に死者を(なすの牛車で)送り出します。
この一連の行事が「お盆」と呼ばれるものです。

「お盆」とは、盂蘭盆経(うらぼんきょう)というお経が語源です。
ある僧侶のお母さんが、死後の世界(餓鬼道)で飢えに苦しんでおり、それを救うために、毎年夏の修行を終えた僧侶に食べ物を与えておもてなしをしたところ、お母さんは死後の世界で救われた、という話が始まりとされます。

そこから転じて、先祖供養、親孝行の習慣として現代に根付いています。

ディズニーの映画に「リメンバー・ミー」という映画がありますが、この映画も、死後の世界、ご先祖様を敬うということがストーリーの柱になっています。
古今東西、死者を敬い、死後の世界に思いを馳せるという死生観は、共通しているものがあります。

自分が死ぬときに、どのように弔ってもらいたいか、死ぬまでに何をすべきかを考えるのは、今を生きるうえでも重要です。

死を意識する

日々忙しく生活していると、その日にやらなければならないことで追われがちです。
将来やりたいこと、本当にやりたいことのような「第2領域」のタスクは、後回しになりがちです。

そのときに、「死を意識する」といいかもしれません。

死は確実に近づいていきます。
今日やらなければならない「緊急かつ重要なこと」も大事だけど、それだけをこなして1日が終わったら、あっという間に年を取っていきます。

「明日死ぬかもよ?」とまでは考えなくても、80歳まであと何日、100歳まででもあと何日かを意識してみるのはいいと思います。

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世にあるタスク管理、時間管理の類は、結局のところ、この意識があるかないかが成否を分けます。

「第1領域だけで1日を終えてはいけない」という気持ちを持っていないと、どんなに優良なツールを使っても、タスク管理はうまくいかないでしょう。

行動は早く、結果は気長に

一方で、人生はそれなりに長いのも事実です。
すぐに結果が出なくても、1年・5年・10年と続けることで見える景色もあります。

フルマラソンの完走も覚束なかったけど、1年間練習すると4時間近くで完走できるようになります。
最初は誰にも読まれなかったブログも、1年続けると少しずつ読んでいただけるようになり、仕事につながるようになります。
新卒のときは就職活動で連戦連敗だったコミュ障でも、10年社会人をしていれば、独立しても何とか食べていけるようにはなります。

焦って結果を求めなくても、時間はそれなりにあるので、気長に結果が出ることを期待して継続していきましょう。

「行動は、死を意識して早く動き、結果は気長に構える」というようなことを、京都の五山の送り火の生中継を見ながら考えた2024年のお盆でした。



▪️編集後記
昨日は税理士業のオンライン打ち合わせ。その後、会計士業の打ち合わせ。
気分転換でカフェに移動し、ブログとKindle執筆。
名刺用の写真撮影など。

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