独立して一番良かったと思えるのは、お客様から直接喜びの声をいただいた時です。勤務時代はほとんどありませんでしたから。
直接喜んでもらえること
確定申告などの税務関連で忙しい時期ですが、勤務時代も独立後も、やっている仕事の内容は大きく変わりません。
でも、独立してお客様の確定申告を手伝ったりすると、直接お客様に喜んでいただくことができます。
これは大きなやりがいになります。勤務時代には、経理ということもありましたが、税務申告を終わらせたぐらいで別に誰も喜んだりしません。
その代わり、会社に守られているという大きなメリットがありますが。
独立して個人でやっていると、ミスをすると全て自分の責任です。賠償責任になることもあるでしょう。
それだけ責任は重くなりますが、自分がやった仕事で直接感謝をいただけるのはありがたいことです。
勤務時代に一番大変だったのは人事評価
勤務時代、定期的に人事評価をする必要がありました。
人事評価が大変なのは、「その人の課題(できてないところ)を探してフィードバックする必要がある」ことでした。
「できてるところはそれでいいけど、こういうところが課題がある。だから、これからも頑張ってほしい」みたいな感じのことを言っていましたし、逆に上司には言われていた記憶があります。
その人に成長してもらうためには必要なことなのですが、どうしても粗探しのようになってしまいます。
どれだけ問題なく経理業務を進めても、「もっと効率化できたんじゃないか」とか「こういうところで小さなミスがあったけど、再発防止策は考えたのか」といったことは、改善を進めていくためには必要なことですが、言い方を間違えると士気を下げるリスクもあります。この「言い方を間違えないようにする」ことに神経を使うのが大変でした。管理職が現場の仕事とは違うということを痛感しました。
話を戻すと、こういう余計(?)なことに神経を使わず、現場の仕事に集中して、無事に完了したらお客様に喜んでもらえるのは、勤務時代には経験できないことでした。
もちろん失敗した時のリスクもありますが、そのリスクを承知でも独立して良かったと思っています。
真剣に真面目に仕事に取り組んでお客様に喜んでもらい、その結果適正な対価をいただけるということを肌で感じることができるのが、独立の醍醐味でもあると思います。
喜んでもらうのは嬉しいが、簡単ではない
でも、簡単ではありません。無惨に討ち取られることもあります。
かなり昔ですが、ある会社の紹介で会計ソフトの操作方法の単発相談を受けたことがあります(無料相談でした)。
ソフトの操作に手間取り、ヘルプページで検索していたところ、「何でヘルプなんか見てるんだ?わからないなら相談した意味ないじゃん」とつまみ出されたことがあります。
悔しかったですが、しょうがないですね。専門家として訪問しているのに、期待に応えられなかったのですから。
こういうことも往々にしてあります。楽しいことばかりではありません。
こんなことにならないように、日々知識もスキルも鍛錬していく必要があります。
こういうスリルも独立の醍醐味かもしれません。