会社も個人も、成長度合いは「複利」で考える【CAGR】

「CAGR」という指標があります。複数期間の増減率の1年あたりの平均を出すための指標です。経営分析や事業計画の作成時に活用されることがありますが、「複利」の考え方を前提としています。

年平均成長率(CAGR)という指標

例えば、以下のように売上の数字が成長しているとします。

スタート時は100だった売上が、2年度には140に増加しています。
2年間の増加率は、(140÷100)-1=40%です。

40%というのは2年間の増加率ですが、1年あたりだとどれだけ成長していることになるか。
2年間で40%なので、単純に2で割って20%とはなりません。

1年あたりの成長率のことを「CAGR」といいますが、この場合のCAGRは18.3%になります。

事業開始時から1年後は100から120に増加しているので、成長率は20%になります。
そして、1年後から2年後には、120から140に増加しているので、成長率は17%です。
この20%と17%を平均すると、CAGRは18.3%になります。

複利で考える

上記のように、CAGRは「複利」を前提とした指標です。
複利とは、「利子にも利子が付く」という考え方です。1年後に増加した20も投資に回すと、2年後に140稼ぐには17%の成長でいいということになります。

上記の例は単純化していますので、まだ頑張って手動で計算もできますが、実際には10年、20年と計算していく必要があるので、計算は複雑になります。

Excelで計算するときは、「(N年度の売上/初年度の売上)^(1/(N年-初年))-1」という関数になるので、上記の事例だと以下のような関数を入れると、18.3%という数字が出力されます。

自分の成長も「複利」で積み上げていく

CAGRは、事業の成長を測定するための指標で、事業計画の作成などの場面で利用されます。
会社の成長率を把握するためのものですが、その前提の考え方にある「複利」は、個人の資産運用などでも重要な考え方でもあります。
また、資産運用だけでなく、自分の成長という点でも、複利で積み上げていく考え方は重要です。

複利とは、一つ一つの行為は小さくても、それを長期間積み上げると大きな成果となるものです。

ブログの更新は地味で時間がかかりますが、書けば書くほど記事は積み上がっていきます。
ランニングで、最初は数キロしか走れなくても、毎日続ければフルマラソンも完走できます。

ビジネスでも個人でも、成長度合いは複利で考えてみることがおすすめです。



▪️編集後記
昨日は税理士業で申告書のチェック。その後はオフ。
税理士事務所のメニューの見直しなどを進めていました。

▪️娘日記
昼間は寝ていることが多いのですが、21時〜22時ごろになるとグズつき出します。
サイクルが夜型になってきてる?昼間に起きて、夜中寝てくれると助かるのですが。。。

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